オリジナル電子書籍『駅路VISION』シリーズは、全国各駅を路線別、地域別に収録したフォト&エッセイです。 出会い、別れ、集いの場など、土地の顔役を担う鉄道駅から、その存在のあり方やまちづくりの方向を考えます。 鉄道趣味のかたはもとより、まちづくりに携わるかたや、故郷をこよなく愛するかたにも読んでいただきたいロングラン・シリーズです。2年ぶりの新刊となる、駅路VISIONシリーズの第24巻は、第10巻から続く東海道本線の完結編として、同線の愛知県、岐阜県、滋賀県の区間に属する各駅を掲載しました。途中、岐阜県の新幹線単独駅・岐阜羽島と、大垣から分かれる美濃赤坂支線の2駅も含めた、全61駅を収録しています。これで、第20巻「東京都心」と第8巻「京浜/相模」に掲載した京浜東北線区間、それに第22巻「京都・神戸線」、第14巻「山陽本線Ⅰ」まで加えて、東京から広島までの各駅がつながりました。本巻では、東京、大阪に続く第三の大都市圏・名古屋が登場します。東京駅や大阪駅に先駆けて、一時はギネスにも登録されるほど、巨大な高層ビルに様変わりした名古屋駅は、戦前以来「東洋一」の看板を意識し続けています。それは、東西両大都市に左右されない、独自経済モデルの象徴でもあるのでしょう。ただ、名古屋界隈をはじめとして、ここに登場する駅は、総じて人の心をとらえるデザインに乏しく、また次世代に受け継がれるような伝統的建築も存在しません。地域の顔となる駅のあり方への問題提起。本巻は特に、その色が濃くなっているといえますが、注目すべきは、戦後の愛知県を発祥とした百貨店型の「民衆駅」から、21世紀の都市駅のモデルとなる公共の集客施設への再構築。これを本書では「公衆駅」と称して尾張一宮の先駆的事例を取り上げました。2018年9月1日初版発行収録内容:JR東海道本線/西小坂井~名古屋~岐阜~米原~山科、岐阜羽島、美濃赤坂支線(全61駅)著者略歴安藤進一(あんどう しんいち)1966年福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、編集会社取締役、及び民間活力開発機構企画主幹として 経済産業省、外務省、総務省、日本学術会議等所管の広報誌・機関誌、単行本を制作。2018年4月安藤行政書士事務所を開業。日本行政書士会連合会会員第18090709号。2019年7月株式会社あかつき舎を設立、代表取締役就任、現在に至る。